スラム地区の環境改善

アフリカ諸国の多くの都市で、貧困によるスラムが形成されています。そこでは職や金を求めて売春や泥棒をしなければ生きられない人たちがたくさんいます。

スラムの中で赤ん坊を抱えた母親は、ミルク代を稼ぐために売春しなければ生き抜けません。しかもコンドームを使わないほうが稼げるので、HIV/AIDSに[かか]りやすくなります。
子供達も大人には頼っていられず、ストリートに出て物乞い、スリ、かっぱらいで生き抜いてます。貧困の悪循環から抜け出せないのです。
当NGOは、こうしたスラムの環境を改善するために、活動を行っています。

ストリート・チルドレン支援

ナイロビでは2002年の新政権発足後、ストリート・チルドレンは公民館に収容され、寝る場所と食事が与えられるようになりました。将来、社会的に自立できるように、大工や自動車の修理工などの技術を、職業訓練コースで学べるようになりました。
しかし社会構造の問題から、コースを卒業しても、仕事はそう簡単に見つからないのが現状です。今でもケニアの道には子供達があふれています。


空手教室の模様を取材して頂きました
当NGO「友の会」は、プムワニ・スラムで活動をしています。ナイロビ最大級のスラムです。2003年に、250名にマットレス、2004年に古着のシャツとジーパンを進呈しました。
また、空手も一緒に練習しています。毎回20から30人の若者が集まってきます。皆、組み手の練習は真剣そのものです。路上で警官や街の連中から殴られたりするからでしょう。


定期的に音楽演奏にも混ぜてもらっています。私・神戸俊平はサックスを吹き、教会のゴスペルを一緒に演奏しています。
こうした活動を経て、スラムの人々とだんだんコミュニケーションが取れるようになってきました。

給食活動

エイズ孤児や貧しい家庭、母親が売春で忙しく世話をしてもらえない子供に、給食活動をしています。
「ワールドランナーズ」や「アマニヤアフリカ」からも支援を受け、継続可能な支援体制を整えています。
同時に、自立を促す求職支援も行っています。

エイズ罹患者カウンセリング

ケニアでは毎日、HIV/AIDSが原因で600人が死亡していると言われます。
現在、私・神戸俊平は、ニューヨークとナイロビで学んだカウンセリング技術で、キコンバ・スラムのHIV/AIDS患者宅を定期的に訪問しています。


身近なケニアの人間には話せないことでも、日本人の私になら悩みをぶつけてくれることがあります。 これからも少しでも役に立てるよう、カウンセリング技術を高めつつ、活動を続けていきたいと思います。

紙芝居でエイズ教育

紙芝居を真剣に観てくれた子供達
(写真右が私です)
「ケニア日本学生会議」からいただいた紙芝居を使って、エイズの啓発活動を行っています。
看護師や、大阪外語大の卒業生にも、スワヒリ語で朗読してもらいました。
文字が読めないスラムの子供たちや、ストリート・チルドレン、そして小学生、女性たちも、真剣に耳を傾けてくれました。
エイズの正しい知識をスラム地区にも広めていきたいと思います。

スラム地区の人々が自立していけるよう、これからも様々な支援に取り組んでいきたいと思います。